【理学療法士が解説】首がすわるための3つのポイントと運動方法

スポンサーリンク

産まれて間もない赤ちゃんは頭の重みがあり、首がすわっていません。

『首がすわる』ことは全ての動作に必要であり欠かせないものです。

成長に伴い運動機能はついていきますが、適切な時期に正しい運動を行うことで動作の獲得を手助けできます。

ステテコ
ステテコ

今回は、首がすわるために必要なポイントと自宅でもできる運動についての記事になります。

スポンサーリンク

赤ちゃんの発達を知っておこう!

まずは、現在の時期がどういった動作ができる時期なのかを知っておきましょう。

赤ちゃんの成長速度は著しく、特に運動機能は0〜1歳の間で急発達していきます。

発達には順序があり、『寝返り→起き上がり』のように徐々に段階を踏んで成長していきます。

これは遠城寺式やデンバー式の発達指標を元に考えられています。

おおまかでいいので今がどの時期や段階なのか理解しておくといいでしょう。

また、赤ちゃんの成長発達には個人差があります。

できないからといって、優劣をつけるということはしないようにしましょう!

首がすわるとは

首がすわるとは、正式には『頚定』といいます。

簡単にいうと赤ちゃん自身で頭を支えられるようになることをいいます。

赤ちゃんの成長の順序として脳に近い部位から発達していきます。(首→ 体幹→手足)

このことから首がすわることは全ての動作に関連するため、必要な要素になります。

獲得する時期は3〜4ヶ月頃とされています。

首がすわるために必要な3つのポイント

分離した運動ができる

赤ちゃんは生後まもない時期は筋緊張の調整が不安定なため常に同じような肢位をとります。

カエルみたいなポーズを見たことをありませんか?

特に頭部は筋活動が未熟なため、どちらか一方へ回旋した肢位をとります。

そのためまずは単独の分離した運動の獲得が必須になります。

頭の重みを支えられる

分離した運動ができてきたら次は自身の頭の重みを支えられなければなりません。(抗重力肢位といいます)

赤ちゃんの頭は重いため一瞬頭部を挙上することができても、継続して保持することはできません。

そのため重力に逆らう筋力が必要になります。

立ち直りができる

首がすわるには姿勢の保持だけでなく、動作を行った際のコントロールも重要になります。

私たちは突発的な外力が加わった際に無意識に正中に保持しようと身体が反応します。

この外力に反応することで首がすわる姿勢(または動作)が完成します。

首がすわるための運動方法

赤ちゃんは未発達な部分が多く、各月齢におけるポイントは異なります。

特に産まれて間もない頃は言葉を理解し、実行することはできません。

分かりやすいのは、各時期における『反射』を意識して取り入れることです。

『反射』を意識することで段階的に動作を獲得できます。

歩行は獲得期間のばらつきも強いため、発達段階毎の運動方法になります。

以下では、各発達段階におけるおすすめの運動方法をご説明します。

分離した運動を獲得するため

分離した運動を獲得するには探索反射を利用します。

探索反射は口周りを刺激することで刺激された側を向きます。

実は母乳やミルクをあげるときにもこの反射を利用しています。

運動として取り入れる時には同じように口周りを触ってあげることで、反射的に向いてくれます。

また、産まれた直後の赤ちゃんは視力が弱くぼんやりとしか見えていません。

そのため自身の手をみて判断します。

自身の手を視界に入れることで空間的な距離を把握できるため、ボディイメージの構築にとても重要です!

追視や聴覚から刺激させて振り向かせるのもありですが、まだ正確に把握することはできないため効果は少ないです。

頭の重みを支えられるようにするため

重力に抗するためには姿勢に気をつけなければいけません。

当たり前ですが、頭の重みがあるためいきなり支えられるようになる訳ではありません。

まずは背中にクッションなどを敷いて高さを作ってあげましょう。

こうすることで重力の影響を緩和できるため、より屈強や回旋の動きがとりやすくなります。

うつ伏せ(腹臥位)の運動も同様のやり方で行います。

顔を上げることで背中や股関節の筋肉も刺激されるため座位やはいはいに繋がってきます。

タオル(もしくはクッション)を胸に使用してあげてもいいです。

あくまで補助なので窒息しないよう十分に注意して下さい!

長時間は避けて赤ちゃんのストレスにならないようにしましょう。

この時期からボディイメージの構築と視野の拡大ができてくるため、おもちゃを利用して追視させたり呼びかけで聴覚を刺激させても効果があります。

立ち直りをできるようにするため

最後は立ち直りです。

重力の影響を利用し色々な方向に外力が加わることで、立ち直りの反応を刺激します。

臥位から座位にさせると支持する面積が減るためより重心動揺が強くなります。

この時注意しなければいけないのが首だけでなく体幹の立ち直りも不十分なところです。

そのため体幹はしっかりと支えてあげるようにして下さい。

このときもおもちゃを利用したり聴覚を刺激することで方向を誘導することができます。

成長の度合いはそれぞれ!

  1. 反射を意識して運動をしていく!
  2. タオルやクッションなどで高さを補ってもいい!
  3. 産まれた直後なので無理のない運動を!

上記の運動方法は色々な運動方法がある中の一部です。

あくまで大まかな目安として理解するようにしましょう。

お子さんによって成長度合いは違うので、できないからだめという訳ではありません。

ステテコ
ステテコ

赤ちゃんには自分のペースがあるので楽しんで育児をするようにしましょう!

タイトルとURLをコピーしました